アレハンドロ・フラノフ その1

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アレ(と、僕は呼びます。)と会ったのはフェルナンド、ファナ、との3人での、2002年の初来日の時です。何度か一緒に演奏したり、食事をしたり、一緒に過ごす時間が有ったのですが、とにかく笑っているという印象が強く残っている。と言うか、それに尽きるんですね。笑う、と言ってもいつも爆笑しているとか、騒々しい感じではなく、微笑んでいる。もの凄くキラキラした澄んだ目でニッコリとこちらを見ている。とにかく黙って微笑みかけている、天使か妖精のような笑顔で。

と思っていて、後で考えたらその時のアレは英語がほとんど話せなかったんです。
イエス、ノーとサンキューくらいしか解らない。だから黙って笑っているしか無かったのかと思っていたら、半分はそうで、半分は違っていたという事が昨年僕らがブエノスアイレスに行ってわかったんです。
2年振りに再会したアレは(2003年のファナ再来日にも同行していた)、英語が話せる様に成っていた。するとね、よく喋るんです。でも、あの天使のような笑顔は変わらない、どころか、その妖精っぷりが炸裂している。

スタジオで、フェルナンド、サンティアゴ、アレ、モノと山本さんとのセッションの時。
即興でのあるセッションは1時間にも及び、全員の音の会話がようやく収束に向かっている事を感じながら、静かに静かに終っていこうとしている緊張感を皆が感じている。その時、携帯電話が大きな音で鳴り出した。全員、驚きながらも演奏は止めずに、「誰なんだよ」と目で追っていたら、アレが悪びれた様子も無く携帯を手にして普通に電話に出たんです。しかも、「今、スタジオなんだよー。」と声を潜めるでも無く、話しながらスタジオから出て行ったのでした。バターンと閉まるドアの音。
静かに演奏は続いています。

でも、怒るとか呆れるとか、そういう気にはならなかった。(ちょっとは呆れた、かな。)
セッションは程なく終り、皆「、、、、。」といった雰囲気でいたら、やっぱり笑顔で、お茶かなんかを飲みながらアレは戻ってきました。

無邪気にも程が有る。と思いましたね。
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by katsui06 | 2006-06-23 09:25 | 音楽
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